音楽教育に役立つソフト・シンセサイザーの紹介とその使用法について
 ソフト・シンセサイザー(Software Synthesizer)とはコンピュータ上でシンセサーザーの機能をエミュレートしたソフトウエアですから、外部音源の機能を擬似的にパソコン上で実現するソフトというような意味になります。この意味からはきんとした外部音源の音質や音楽の表現力までは及ばないように解されますし、かってのパソコンの処理能力ではCPUの負担が大き過ぎるという印象もありました。
 しかし、最近はパソコンの処理能力が飛躍的に高まったことと平行して、ソフトシン・セサイザーも飛躍的に性能が高められ、今では高価な外部音源を越える音質や音楽の表現が、低価格のソフト音源で実現できるまでになってきました。私はかってはソフト・シンセサイザーの楽器音の音質や音楽の表現力から、音楽教育には使いたくないレベルだと考え、これを勧めることはなかったのですが、ここに来て代表的なソフト音源を検証し、自信を持って下記の三種類のソフト音源を紹介することにした次第です。
 尚、 知識として理解しておくとよいことは、パソコンを購入した時点では、もっとも簡易なソフト・シンセサーザーが、プレヤー(Windows Media Player等)と連動してMIDIデータを再生するようになっていて、これはパソコンの「スタート」→「コントロールパネル」と進むと、この中に「サウンドとオーディオディバイス(機種によって幾分名前が異なる)」のアイコンが表示されるので、これをダブルクリックすると下記のような画面が表示されるので、ここでMIDIを選択すること自分のパソコンに入っているソフト・シンセサ イザーを確認することが出来ます。

 上の画面左のオーディオ(音声)をクリックすると右画面が表示され、MIDI音楽の再生の項に「Microsoft GS Wavetabele SW Synth」とあるのが、このパソコンにインストールされているソフト・シンセサイザーです。この表示ではMicrosoft社がGS(Roland)のソフト音源の権利を買い取って使っていることが分かりますが、GSの部分がXGとなっていたらYAMAHA系のソフト音源が使われている訳です。しかし、一般のパソコンでは音楽以外の機能を少しでも強化することが大切ですので、ソフト音源の部分には極めてデータ量の少ない簡易なものしか使われず、今では可なり改善されてきたとはいっても音楽を専門にする者からすれば極めて貧弱な音しか出ませんので、このままでは、とても音楽教育に耐えうるものではなく、ソフト・シンセサイザーを使うのであれば、パソコンに少しでも性能の高いものをインストールして使うことが欠かせません。
 尚、上記の画面はWindowsXPの画面ですから、パソコンのOS(システム)によっては幾分違う画面が表示されますが、コントロールパネルで似たような項目を探せば、どのパソコンでもMIDIの画面に達することができます。

 

 VSC-MP1(Virtual Sound Canvas GM2/GS Multitimbral Software Synthesizer)(EDIROL)

 このソフトはパソコンにインストールして使うソフト音源の中では、低価格ながら外部音源に迫る楽器音の音質や音楽の表現力を持っていることから、今、MIDI愛好家の中で高い評価を受けているものですが、このソフトのマルチパック(MULTI PACK)を購入すると、MIDIデータの再生や一般的な音楽ソフトでMIDIデータを再生する音源(スタンドアロン版)だけではなく、プラグインソフトといって、対応する高度な音楽ソフトと連動して使えるVXi版、VST版も入っていて、音楽データの高度な製作にも対応できるようになっています。
  このソフトのインストールについては「動作条件」を満たしているパソコンであれば、解説書にしたがってインストールすれば特に問題はありませんが、インストールが完了した時点で、下記の場所にVSC-MP1が表示されていること、使う音楽ソフトの設定等項目のMIDI Inと MIDI Outでこのソフト音源(VSC-MP1)が選ばれていることを確認して使ってください。又、Roland(EDIROl)のDTM機器や音楽ソフト、Internet社の音楽ソフト等に、このソフト音源が添付されていることがありますので、購入前によく確かめてみることも大切です。

 動作条件[Windows版] 対応OS Microsoft(R) Windows(R) XP 日本語版 Microsoft(R) Windows(R) Me 日本語版 Microsoft(R) Windows(R) 98 日本語版 Microsoft(R) Windows(R) 2000 Professional日本語版 CPU/クロック Pentium(R) 、CeleronTM、または互換プロセッサ/400MHz以上 ※互換プロセッサそのものの互換性に関しては保証いたしかねます。 メモリー 64MB以上 ※WindowsXP/2000をお使いのときは128MB以上 必要なハード・ ディスク空き容量 40MB (動作条件はRoland−EDIROLのホームページより転載)


一つ上の画像と同じオーディオをクリックしてMIDI音楽の再生で上の
赤丸 の中のようなRoland VSCを、右のチェック印クリックで選びます。


 
「スタート」→「コントロールパネル」→「システム」→「ハードウェア」→「デバイスマネージャ」→「サウンド、ビデオ、およびゲームのコントローラ」をダブルクリックし、その下に「Virtual Sound Canvas」が表示され、これをダブルクリックして表示される画面の中に「このデバイスは正常に動作しています。」という文章があれば大丈夫です。

Hyper Canvas (High Quality Software Synthesizer) (EDIROL)

 HyperCanvasはプラグインソフトといって音楽ソフトに機能を追加して使うソフトウエア・シンセサイザーですから、このソフトだけをインストールしても音源としては機能しませんが、プラグイン機能を持つ音楽ソフトに、この音源を連動させて使うことで外部音源を凌ぐ楽器音や高い音楽表現を可能にします。パソコンの処理能力が高く、メモリーやハードディスクにも十分な余裕があれば、音楽ソフトで作成した音楽表現を問題なく再現することが出来ます。私が音を確かめたところでは、比較的低価格で10万円程度の外部音源を越す音色と音楽表現力を持っていると思いました。
 このソフト音源はDXi版とVST版とがセットになって販売されていますが、DXi(ディーエックスアイ)はDitectX Instrumentsの略語でDirectXの技術を基本にして開発されたプラグイン・シンセサイザーの仕組みのことをいいますが、このDirectXというのはWindowsパソコンの環境でグラフィックス描画を高速化するためのメカニズムの総称です。このシステムを活用するとソフトで直接ハードウェアを制御することが可能になるために、高度なマルチメディア処理をパソコンで実現することができ、効率よく大容量を必要とする高音質の音楽データを処理できることから、パソコン上だけでも、高い音質で表現力の高い音楽の再現が可能になったわけです。
 一方VSTは Virtual StudioTechnologyの略語でドイツのSteinberg社が開発した「仮想スタジオ技術」で、パソコン上で音楽スタジオを実現することをいいます。
 尚、身近な音楽ソフトではVSTは「Singe rSong Writer8.0(Singer Song Writer8.0VS)」(Internet社)、DXiは「CalewalkHome Studio(Music Creator)」(Roland-EDIROL社) が対応していますので、この二つのソフトを使って使用法を紹介していきます。 ここではGM2システムオン、マスターボリューム、リバーブ等のシステムエクスクルーシブデータ、各Trackの設定等は全て完了しているものとして説明していきます。
  当然のことですが、Singer Song Writer 8.0(8.0VS)では「設定」を下がった「MIDポートの設定」と「オーディオポートの設定」の設定がきちんとされていて、MIDIやAudioの入出力が可能になっていること。同じくCakewalk Homestudio(Music Creator)では「オプション」を下がった「MIDIディバイス」と「オーディオ」で入出力の設定がきちんとされていて、「オーディオオプション」の「詳細設定」の「録音再生」でVDMドライバより、レガシドライバを優先して使うにチエックマークがついて、MIDIやAudioの入出力が可能になっていることも確認しておいてください。 尚、このソフトはGM2対応ですので、GM,GS,XG等のMIDIデータをこのソフトを使って再生する時にはGM2に変換して使ってください。変換の方法はここに書いてあります。→(クリック)


HyperCanvas DXi を SingerSong Writer8.0(8.0VS) で使えるように設定する。

 ソフト音源に添付されている「インストールガイド」 にしたがってHyperCanvasのDXi版をインストールします。インストールが完了したら
パソコンの「スタート」 →「コントロールパネル」と進みこの中にある「プログラムの追加と削除」をダブルクリックした一覧の中にHyperCanvasDXiがあることを確認します。なかったらインストールをし直してください。もう一箇所、「スタート」→「マイコンピュタ」と進み、「ローカルでぃすく(C:)」をダブルクリックして表示された画面の中から「ProgramFiles」を開き、この中にある「EDIROL」の中にHyperCanvasDXiのフォルダがあることを確認します。これから実際に使うのはこのフォルダの中にあるソフトです。
 次にSingerSong Writer8.0(又はVS8.0)を起動し、の上のマークをクリックするとVSTインストゥルメントが表示されるので、の右のNo Instrumentをクリックすると次の画面が表示され、

 
 




上の画面で「Hyper Canvas」 を選びます。



3の上
のEDボタンをクリックするとHyperCanvasの操作パネルが表示されます。

HyperCanvasVSTを CakewalkHome Studio (Music Creator)で使えるように設定する。

 CakewalkHome Studio (Music Creator) を起動させ、GM2で作成したMIDIデータを読み込ませる( MIDIデータをこのソフトのショートカットに重ねてもよい)と下記の画面が表示される。この曲は15パート(Track)のMIDIデータだが、パートはいくつでもかまわない。

 
 

 上の画面で15番目(どのパートでもよい)のパートを右クリックすると下のような画面が表示されます。




上の画面で「オーディオトラックの挿入」 を選ぶと「」マークのついた「オーディオトラック」が追加されます。





上の画面でトラック15の下の線の部分を押さえたまま下へ引っ張ると下の画面が表示されます。





上の画面のFx の列を右クリックし、下のようにたどっていってHyper Canvasを選びます。







すると、下の画面のようにFxのところに「2-HyperCanvas」と表示されます。(HyperCanvasの表示があればよい。)



上の画面で赤矢印のように下の線を押さえたまま上へ引き上げて収納しておきます。






次に1番上のパートの下の線を押さえたまま下へ広げて下のような画面を表示させ


上の画面の一番下のOutの右にある▼ボタンをクリックしてEDOROL Hype Canvasを選びます。


次のパートも同じ場所でEDOROL Hype Canvasを選びます。


以上のようにして 「」マークのついたAudioパート以外の全てのパートでHyperCanvasを選びます。



尚、 HyperCanvasの操作画面を表示させるには下の赤丸で囲んだ部分をダブルクリックします 。




この音源の詳しい操作法はヘルプに詳しく書いてあります。

Orchestral (High Quality Software Synthesizer) (EDIROL)
 Orchestralも上のHyper Canvasと同じ操作法でこの音源名を選んで設定をすれば使えるようになります。是非試みていただき、壮大なオーケストラサウンドを音楽教育に活用してください。